ストリートスナップは、晴れより雨の方がいいかもしれない。
正直な話、ジョエル・マイヤーウィッツ、ソール・ライター、ウィリアム・クライン、森山大道などなど、ストリートの達人たちを眺めるたび、撮る気は失せる。良すぎる。そしてインスタを覗けばその劣化ジェネリック作品が大量に並び、私もその列の最後尾に並ぶ。先頭は見えない。
最近は特にストリートに固執しているわけでもないが、それでもなお撮り続ける理由があるとしたら、自分の目を疑い、思考を続け、感覚を研ぎ澄まし、技術研鑽を怠らず、とにかく毎日何十年も撮り続けた結果、1%くらいは自身が撮る理由に足る写真が見つかるのではないかという祈り、淡い期待だ。
この感情を人は「宝くじは買わないと当たらない理論」と呼ぶ。
晴れた日はどうしても気合が入ってしまい空回りしがちだ。雨の日はこちらの期待値もかなり低い。そもそも外に出たくない。これは逆にチャンスだ。煩悩が少ない方が宝くじも当たりやすいという謎の迷信と同じだ。普通に考えて買う時点で煩悩しかないのだが。
ちなみに今日は雨。全然外に出たくない。