ゲームマスター赤松

最近は夕方前に写真を撮りに行くことが多く、小学生の下校時間と被ることがよくある。そんな子供達を見ていると彼の事を思い出す。
小学生の頃は足が速い人ほど女子によくモテる。足が早いだけでだ。
しかし足が遅くても一定の層(男子)からモテる場合もあった。
それはゲームが上手い奴だ。

僕の小学校にも学年で2人程ゲームが上手い人気の男子がいたのである。
赤松と松井だ。
両者ほぼ互角といった所で、どちらが1番かスト2で決める事になり、親衛隊のようにどちらかに皆ついてお祭り騒ぎになったのだ。
もちろん僕は仲の良かった赤松にかけた。
赤松はガイル、松井はチュンリー。

勝ったのは赤松。ただ、試合内容で大荒れだった。
それもそのはず、赤松は待ちガイルだったのだ。
結局無効試合となり、赤松はゲームマスターとしての地位から追われ、ゲーム好きの少年へと戻った。

あの時の事をふと思い出す、なぜ赤松は待ちガイルをしたのかと。
今となっては真相は謎のままだが、もしまた勝負するような事があれば誰にかけるだろうか?
もちろん赤松だ。